ライブコマースとは?市場動向や導入事例をご紹介!
オンラインショッピングの需要が拡大するにつれ、注目を集めている「ライブコマース」。今回の記事では、この新しい販売形態について解説し、実際に導入している企業の事例や導入のポイント、ライブコマース「HandsUP(ハンズアップ)」についてご紹介します。
ライブコマースとは?
「ライブコマース」とは、オンライン販売とライブ動画配信をかけ合わせた販売形態のことです。オンラインショップに載っている「商品を購入する」だけでも、商品紹介の「動画を観る」だけでもなく、ライブ配信動画を観ながら商品を購入できる新しい販売形態を「ライブコマース」と呼びます。
従来のテレビショッピングを想像されるかもしれませんが、テレビショッピングとの大きな違いは、ショップ側とオーディエンス(視聴者)がリアルタイムで交流できる点にあります。オーディエンスは動画を観ながら、疑問に思ったことや感想をコメントすることができ、ショップ側はそれに対して回答したり、商品についてより深く説明したりできるのです。
例えば、アパレルブランドのライブコマースであれば、洋服の質感や着心地など、手元に実際の商品がなければわからないことを、コメントで確認できます。オンライン販売特有の、「画像と文章だけではわからない」という不安や課題を解決する方法です。
いわゆる「インフルエンサー」と呼ばれる著名人が配信するライブコマースもありますが、実店舗で働かれている方の知識や熱意がオーディエンスに響きやすいのも特長です。ブランドのスタッフ とオーディエンスとのコミュニケーションが購買体験につながるため、単なる商品紹介ではなく、お客様との関係作りやコミュニティ作りを意識した動画を配信することがライブコマースを成功させる鍵だといえるでしょう。
ライブ配信の閲覧から購入までの導線が、スムーズに設計されている点もメリットです。動画のすぐ近くに商品ページへの導線があり、紹介されている商品の詳細をすぐに確認できるため、数タップで購入できます。
以上をまとめると、ライブコマースの特長は大きく3つにわけられます。
1,配信者とオーディエンスがリアルタイムで交流でき、オンライン販売特有の不安を解消できる
2,店舗従業員の知識や熱意を活かして、お客様との関係構築ができる
3,商品の認知から購入までがスムーズである
ライブコマースについて、さらに詳しくお知りになりたい方は、 こちらの記事で解説しています。ぜひ、併せてご覧ください。
ライブコマースの市場
ここでは、中国のライブコマース市場と日本のライブコマース市場について解説します。
中国のライブコマース市場
中国では、コロナ禍にともなう「巣ごもり」需要が拡大して、2020年に入ってからライブコマースの認知度が高まりました。2018年時点では4億5,600万人と推定(※1)されていたユーザ数は、2020年12月に6億人に達したとされています(※2)。
デジタル先進国の中国において、ライブコマースを通じての買い物はもはや日常的なもの。中国国内で最も知られているECモール「淘宝(タオバオ)」や「天猫(テンマオ)」などでも、ライブコマースが導入されています。これらアリババグループのECプラットフォームでは、芸能人や企業トップといったインフルエンサー数百名が生配信を行う大型キャンペーンを企画するなど、ライブコマースを最大限に利用して売上を伸ばしている状況です。
インフルエンサーや接客のプロである販売員たちがライブコマースで商品PRをすることで、2020年6月には「天猫」で売上51億元(約765億円)を超えた日もありました(※3)。たった1日だけで、これだけの売上を出してしまうこともあるライブコマースは、中国経済に大きな影響をおよぼす販売形態となっています。
中国でライブコマースが活発なカテゴリは美容関連とファッションですが、最近では生鮮食品にも人気が出てきました。安心できる食品産地や供給元を見極め、より品質の良いものを求める傾向が購買行動にも表れていると思われます。
日本のライブコマース市場
では、日本のライブコマース市場の動きを見てみましょう。マクロミルと翔泳社(MarkeZine)による2019年の共同調査(※4)では、まだ認知度がそれほど高くなく、ライブコマースについて「よく知っている」「聞いたことはある」と答えた人は合計で30%以下にとどまっていました。
しかし2020年以降の外出自粛にともなって、日本でもライブコマースへの注目が高まっています。特に目立つのは化粧品の大手ブランドの動きで、次々にライブコマースを本格導入し、EC業界で話題を集めています。
売り手側にとってのライブコマースのメリットは、顧客との直接の接点が少ない状況下でも新たな販売チャネルを増やせることです。この点、コロナ禍によって美容部員が店頭でスキンケアやメイクをお客様に施せなくなったことを考えると、ライブコマースの導入は必須だったといえるでしょう。
また某老舗デパートでも、2020年6月にお中元用商品を紹介するライブコマースを実施しました。人気アートディレクターや作家など多彩なゲストを迎えて数回配信されたこの企画は、合計視聴者数3万人を超えたとのこと。お中元オンラインストア全体の売上は、なんと前年の約2倍になったそうです(※5)。
今後はこうした大手企業だけでなく、オンライン販売を導入している業界全体でライブコマースが重要な販売チャネルになっていくことが予想できます。
導入事例:1回の配信で販売数が数十倍にUP
では、17(イチナナ)LIVE株式会社が提供するライブコマース「HandsUP(ハンズアップ)」を、実際に導入しているコスメメーカーA社の導入事例をご紹介します。
A社は、インスタライブを数回試していたものの、ほとんど売上が付かず、配信をする上での効果が表れなかったためHandsUPを導入しました。インスタライブでは商品が1~2個しか売れず、当初はライブコマースに対して疑心暗鬼だったとのこと。しかし、A社はHandsUPを通じて1回の配信で72個も販売し、数字上でも確かな効果を実感できたそうです。
HandsUPで新たな成功事例に
ショップとオーディエンスがリアルタイムで交流でき、スムーズに購入できるライブコマース。オーディエンスは、WEBサイトを見て選ぶだけよりも商品情報や開発背景をより深く知ることができ、納得感をもって買い物を楽しめます。
ライブコマース導入のポイントは2つです。まず、ゴールはライブ配信そのものではなく、オーディエンスに購入してもらうことなので、集客や配信ノウハウがとても大切であるという点。もう1つは、エンドユーザであるオーディエンスが使いやすいことが大切であるという点です。
17LIVEでは、「HandsUP」の立ち上げから配信ノウハウまでサポートいたします。また、「HandsUP」は各社ブランディングなどを考慮したカスタマイズが可能なため、オーディエンスが使いやすいUI(ユーザーインターフェース)でライブコマースを実施できます。
これからライブコマースの導入・活用を検討される方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
【参考文献】
※1 https://www.makeshop.jp/main/know-how/knowledge/live-commerce.html
※2 https://www.chaitopi.com/2021/03/08/live-commerce/
※3 https://jp.alibabanews.com/ceoliver_2020_tmall618/
※5 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001335.000008372.html