5Gの流れとともに「ライブ配信・ライブコマース」が当たり前に
5Gの普及に伴いEC領域で注目されているのが「ライブ配信・ライブコマース」。本記事では、5Gの普及とともに加速するライブコマースが実現できる新しい購買体験について解説します。
急速な普及が予想される5G
世界的には2019年頃から始まった5G通信は、国内では2020年3月に商用利用が開始されました。5Gは超高速通信、超低遅延通信、多数同時接続などができることから、さまざまな分野での活用が期待されています。
5Gは今後急速に普及していくと考えられています。総務省の「令和2年版情報通信白書※1」によると、5G対応の携帯電話端末の割合は2021年には6.9%であるのに対し、2025年には56%まで急速に割合を高めることが予想されています。
5Gの普及によって大容量高速通信が可能となることで、動画やライブ配信サービスにも変化が起きると考えられています。
※1 出典:総務省「令和2年版情報通信白書(2020年8月)」
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r02/pdf/02honpen.pdf
5Gの普及によりライブ配信・ライブコマースが当たり前に
昨今ではテレワークが普及し、オンライン通話を使用する機会も増加しており、電波状況による通話の遅延を経験している人は少なくないのではないでしょうか。遅延が発生してしまうとコミュニケーションがスムーズにいかず、不便さを感じてしまいます。5Gによって実現する超高速通信が一般化することで、多くの人がより高精細な映像を超低遅延で楽しめるようになり、ライブ配信サービスの利用が増加すると考えられます。
5Gの超高速通信が動画やライブ配信につながる
先述のように5Gの特徴のひとつとして「超高速通信」があります。4Gの最大通信速度が1Gbpsであるのに対し、5Gでは20倍の20Gbps程度の速度で通信ができるようになるといわれています。
そのため、高精細な映像であっても遅延などのストレスなく楽しめるようになることから、ライブ配信サービスやライブ配信サービスの利用が拡大していくと考えられます。
超高速通信がライブコマースを加速させる
高精細な映像を多くの人が楽しめる環境が整備されることで、よりリアリティのある映像を配信できるようになるため、ライブ配信で商品を紹介し、購入してもらう新しい販売・マーケティング手法である「ライブコマース」も加速することが予想されます。
急速に普及するとされるライブコマースとは
加速が予想されるライブコマースとはどのようなものなのでしょうか。本章ではライブコマースの基本的な内容と5G×ライブコマースによってもたらされる新たな購買体験について紹介します。
ライブコマースとは
ライブコマースは、ライブ配信を通じて商品を紹介してもらう販売・マーケティング手法です。
ライブ配信とECを組み合わせるライブコマースでは、顧客はライブ配信で配信者が紹介する商品について、リアルタイムにコメントなどでコミュニケーションを図りながら、商品を購入することができます。
ライブコマース最大の特徴は双方向のコミュニケーションをリアルタイムで行えるところにあります。そのため、顧客は商品の紹介中に気になった情報や知りたい情報をメーカーや販売事業者をはじめとした配信者から直接聞けるといったメリットがあり、配信者・販売者側としては顧客の疑問点をすぐに解消できることで、購入確率を高められるといったメリットがあります。
5Gの普及によって、超高速・超低遅延で通信ができる環境が整備されることで、ライブ配信サービスをより快適に視聴できるようになることから、5Gの普及に合わせてライブコマースも急速に普及していくと予想されています。
5Gがショッピングを変える(実店舗に近い購買体験)
5Gが広く普及し商用化されることで、より実店舗に近い購買体験を提供できるようになり、店舗ありきの購買活動に変化が起きる可能性も考えられます。
高い伝送能力を誇る5GではVR(仮想現実)やAR(拡張現実)によって実際の店舗を訪れているかのような体験や、高精細の映像とライブ配信を組み合わせた臨場感あふれる体験が実現できます。
5G普及と共にライブコマースが実現する新たな購買体験
5Gによる高速通信環境の広がりは今後も加速していくと考えられます。普及に伴って高精細な映像をより手軽に楽しむことができるようになることから、動画やライブ配信サービスも一層の盛り上がりを見せることが予想されます。
また動画やライブ配信サービスの盛り上がりに合わせて、これらのサービスを活用した販売・マーケティング手法のライブコマースによって実現する新たな購買体験へのニーズも高くなることが予想されます。